フィールド担当教員【専門領域】
定松 文
概要
概要 地域における多文化共生は、してあげるのではなく、あくまでも支援を必要とする人とのかかわりの中で関係を築きながら、じっくりとともに作り上げるという出発点に立つ必要がある。 本CWでは多様な出自を持つ移民とかかわり、ともに組織を作ってきた人や団体の方々を訪ね、その関係の形成の仕方、課題の解決の仕方、組織の維持の仕方、地方自治体との関わり方を学び、その知見を活かして地域課題の解決策について取り組む。 歴史的に在日コリアンが多く住んでいた川崎市には1980年以降新たな移民も住むようになり外国人集住地域となっている。そこには多様な国籍ごとの支援組織が20年以上活動している。インドシナ難民の受け入れ以降外国人が集住するようになった団地も神奈川県にある。一方で、明治時代以降、南北アメリカへの日本人の移住者も多く、日系人たちの歴史を紹介する資料館が横浜市にある。東京はさらに多様性があり、イスラム寺院やハラール食材店、新しい中華街、各種支援団体の活動拠点がある。まず講義で日本における出移民と移民受け入れの歴史を学び、静岡における外国籍住民の現状を調べたうえで、神奈川と東京の活動拠点でその活動内容を聞き、静岡における多文化共生にどのように活かせるか考える。 本CWを履修すると、日本における移民に関する知識、質的社会調査法、多文化共生のための組織形成の知識とスキル、などを身につけることができる。