
総合知で社会課題を解く、新たな大学院の誕生
現代社会が直面する課題は、気候変動、社会的格差、少子高齢化、地域コミュニティの衰退など、一つの専門分野の知識だけでは解決できないものばかりです。こうした複雑な課題に向き合うためには、自然科学と人文・社会科学を横断する「総合知」を駆使し、多様なステークホルダーと協働しながら解決策を生み出す力が求められます。グローバル共創科学研究科は、そうした「共創型人材」を高度に育成する場として、令和9年4月に設置されます。
本研究科の学びは、4つの核心によって支えられています。
第一は、「総合知」の創造です。共生社会創造領域と自然環境創造領域の2領域を専攻内に設け、学生は自らの専門を深めながら、もう一方の領域の知見も必修として学びます。異なる知が交わるとき、どちらの分野だけでも到達できなかった革新的な解決策が生まれます。
第二は、「共創型研究」の実践です。「共創コロキウム」では、企業・行政・市民・NPOなど多様なステークホルダーとともに研究を深めます。研究室に閉じた学びではなく、社会課題と直接つながりながら研究力を育てることが、本研究科の一貫した姿勢です。
第三は、「高度な専門性」の涵養です。2年間の研究指導と修士論文を通じて、最先端の知識と研究方法論を身につけます。主指導・副指導の両輪による複眼的なサポート体制が、文理を横断した深い学びを支えます。
第四は、「修士(共創科学)」という新しい学位です。この学位名が示す「共創科学」とは、異なる学問領域の知を結びつけ、新たな価値を生み出すプロセスそのものです。特定の分野の専門家であることを示すのではなく、領域を超えて人々と協働し、社会に新しい解決策をもたらす力を身につけた証として、「修士(共創科学)」は授与されます。この学位とともに社会へ踏み出すことは、これからの時代を切り拓く新しいキャリアの出発点となるでしょう。
自らの問いに誠実に向き合い、社会と深くつながりながら、未来を創造する力を育てる。本研究科での2年間が、皆さんにとってそのような豊かな時間となることを願っています。総合知をもって複雑な世界に挑む志を持つ方々の入学を、心よりお待ちしています。
グローバル共創科学研究科設置準備委員会委員長 江口 昌克
