キノコは植物でも動物でもないことをご存知ですか?おいしい食材としてしか考えられていなかったキノコが、自然の中でどのような役割を果たしているのか、またどのような研究を通じてキノコを利用した社会貢献が行われているのかを学ぶために、三重県にある岩出菌学研究所を訪問しました。
≪企業の紹介≫
まず、現地対応者である小堀さんの案内に従って研究施設を見学した後、セミナー室で研究所の紹介および研究内容の説明を受けました。岩出菌学研究所はキノコの研究と栽培指導を目的に、いわゆる日本で初めて大学から設立されたベンチャー企業とのことでした。現在も「キノコを通して社会に貢献する」という理念のもと、様々なキノコの薬効や効能を明らかにする研究が続けられていました。
≪作業場・実験室の見学≫
以降、作業場や実験室で栽培しているキノコを実際に見ながら詳しい説明を聞くことができました。現在もキノコ由来の生理活性物質の研究や、新規薬食用キノコの開発・栽培に力を入れており、これらの研究が一通り行える実験設備が整っていて、大学よりも大規模の実験設備に驚きました。また、栽培設備も充実しており、菌床の作成や栽培環境を自動で調節できる設備もそろっていました。作業場・実験室の見学から、キノコの効能を分析する方法や商品化する過程を学ぶことができました。
≪キノコ採集≫
翌朝、横山展望台近くでキノコ採集を行いました。一列になって登山道を進みながら、誰かがキノコを見つけると小堀さんが鑑定を行い、名前や効能を説明してくれました。落ち葉などの地面から生えているキノコ、朽木から生えるキノコなど、様々な場所で見られるキノコは、大きさや形もさまざまでした。2時間以上勾配が激しい公園内を歩きながら、自分たちで見つけたキノコの名前を教えてもらったときは、学生はとても嬉しそうにしていました。
二日間のワークを通して、キノコの生態や企業がどのように社会に貢献しているのかを学ぶことができました。