新年度最初の活動として、今年度から参加した2年生が、静岡大学農学部附属演習林(天竜フィールド)において森林・林業に関するフィールドワークを実施しました。今回の活動では、農学部の花岡先生のご指導のもと、森林環境への理解を深めるとともに、植林や保育、間伐、枝打ちなど、林業に関わる実践的な作業を体験しました。参加学生は、実際に山林へ入り、森林資源を持続的に利用していくために必要な知識や技術について学びました。
初日は、現地到着後に森林で活動する際の安全講習を受けました。午後には実際の森林に入り、森林調査や植林活動を行いました。まず、天竜地域の気象データをもとに植生区分について学び、その後、森林内で植生を観察しました。参加学生は、タブレット端末に搭載されたデータベースを活用しながら、樹木の葉の特徴を観察し、樹種の同定に取り組みました(写真1)。普段何気なく目にしている樹木も、葉や樹皮などの特徴を観察することで樹種を特定できることに、学生たちは大きな関心を示していました。最後には植樹体験も実施しました。斜面での作業は体力を要するものであり、苗木を一本ずつ手作業で植えていくことの大変さを学びました(写真2)。


二日目は、森林整備に関わる実践的な作業を中心に行いました。まず、以前植林されたスギ林を見学し、「保育」と呼ばれる段階の作業を体験しました。植林直後の若いスギは周囲の植物に覆われやすいため、下草刈りを行い、その成長を助ける必要があります。参加学生は斜面での刈払作業を体験し、山林で安全に作業を行う難しさや、体力の必要性を実感しました。
続いて、枝打ちと間伐の体験を行いました。間伐では、密集した森林の中から適切な木を選び、伐倒作業を実施しました。まず、木を倒したい方向に「受け口」を作り、その後、反対側から「追い口」を入れることで、狙った方向へ安全に木を倒します。実際には、周囲の木々と枝が絡み合い、想定通りに倒れない場面もありましたが、花岡先生の補助のもと、ロープを用いて慎重に作業を進めました。枝打ち作業では、専用の枝打ちはしごと命綱を用いて樹木に登り、高所で枝を切り落とす作業を体験しました。安全を確保するため、常に身体を木に固定しながら慎重に登る必要があり、実際の林業作業には高度な技術と集中力が求められることを学びました。
今回のフィールドワークを通じて、参加学生は、森林が単なる自然環境ではなく、人の手によって長い時間をかけて維持・管理されていることを学びました。また、森林資源を持続的に利用するためには、植林から保育、間伐、利用に至るまで、一連の循環を理解することが重要であることを体験的に理解する機会となりました。


