立花 由美子

Tachibana Yumiko

国際地域共生学コース

博物館学、アートマネジメント

静岡大学教員DB

研究紹介

インタープリテーションと呼ばれる、コレクション・情報・アイデアを通じてミュージアムとオーディエンスをどのように繋ぐべきか、オーディエンス調査をもとに導きだす分野に関心を持って大学院で研究を行い、その後国内外の美術館で実践経験を積み、再び研究の場に戻ってきました。私の関心は一貫して、アートやミュージアムというメディアを通じて、人と社会をどのようにつなぐことができるのかというところにあります。

「市民」からミュージアムの公共性を考える

近年は、日本の美術館が向き合っている日本の美術館固有の「市民」像に研究の関心を置いています。「○○の国のお国柄」といわれるように、各国の市民像はそれぞれ異なっており、これに伴い各国の博物館学もそれぞれの市民像から議論を始めるべきと考えるからです。美術館の向き合うべき市民は、なにも美術館に来てくれる人ばかりではなく、まだ美術館に行ったことがない人も含まれています。そうした広い市民の生の声を生かして、日本の美術館像を考えていきたいと思います。

授業紹介

アートシンキング・デザインシンキング

「アート」という言語で思考する

この授業で私が担当する「アートシンキング」は、アートという視点から考えるということはどういうことか、実際に一線で活躍するアーティストをお招きする講義を通じて彼らの発想に直接触れ、その思考法を学ぶ、発想法の授業です。
これからを担うみなさんにとって、ますます複雑化し予測できない未来に対して、いかに柔軟に発想できるかということが重要になると考えます。
ここでその思考回路に慣れ、この学部での文系・理系といった従来の枠組みにとらわれない学びに活かして、柔軟な発想でこの学部での4年間の研究生活に臨んでいただければ嬉しいです。

受験生へのメッセージ

私の大学生活を振り返れば、お世辞にも真面目に大学生活を送っていたとはいいがたい日々で、大学そっちのけで街に飛び出し、自分の目で見て、聞いて、様々なことを体験していました。褒められた学生ではなかったかもしれませんが、そうした経験ひとつひとつの積み重ねが、美術館での学芸員の経験や、今の研究の糧になっています。
みなさんにも、研究を頑張っていただきながらも、大学という時間だからできるたくさんの経験に積極的に飛び込んで、充実した大学生活を送ってもらいたいと思います。

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