須藤 智

Suto Satoru

総合人間科学コース

認知心理学、認知工学、認知科学、高齢者心理学

静岡大学教員DB

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研究紹介

『心理学の観点から誰にとっても使いやすい道具のデザイン原理と人間のリアルな心の仕組みの解明』

(左)高齢者のスマホの使い方学習に関する実験の様子(右)教材として開発したアプリ

研究室では、心理学の一つの分野である「認知工学」、「認知心理学」の考え方や方法、知見をもとに、人間が日常的に利用する道具(モノ・サービス)の使いやすさ(ユーザビリティ)のメカニズムの解明、道具を用いて活動する際の人間の認知過程、認知機能に関する研究をしています。

現代社会では、様々な社会課題の解決のために新しい道具(スマートフォンなど)を使われる場面が増えていますが、新しい道具は、すべての人にとって使いやすい道具になっていません。実際に、スマートフォンなどの新しい道具をうまく使えないと、不利益を被る場面も増えてきています。このような状況で、多様な人を対象として「道具の使いやすさ」を向上させることは、様々な社会課題解決に必要であると共に、最終的にウェルビーイングの向上、さらには多様性のある共生社会の実現に繋がると考えれます。

近年は、(1)スマートフォンなど情報機器のユーザビリティの向上と利用学習の支援方法に関する研究、(2)ロボットなど新しい道具についての高齢者にとってのユーザビリティのメカニズムの研究、(3)人間の記憶や注意、認知的加齢に関する基礎研究、(4)地域の高齢者の皆さんと一緒に使いやすい道具を共創するリビング・ラボの研究活動を行っています。

授業紹介

デザイン心理学

デザイン心理学の授業では、認知心理学や認知工学、ユニバーサルデザインの基本を学び、人が道具を利用する過程である相互作用場面での心理(認知過程)を理解、分析できるようになる知識やスキルを学びます。さらに、使いやすい道具を創造するための手法として、ユーザ調査の基本、参加型・共創デザインの手法について学びます。

受験生へのメッセージ

みなさん、「心理学」にどのようなイメージを持っていますか?実は、心理学はモノやサービス(道具)のデザインの向上にも貢献している学問分野です。認知工学や認知心理学を学んだ多くの方々が、社会の中で新しい道具をデザインする現場で働いています。人間の生活は多くの道具に支えられています。心理学を学んで道具とそれを使う多様なユーザ(人)に目を向け、誰もが道具を自由に使って豊かに生活できる社会の創造に繋がる研究をしてみませんか?

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