研究紹介
私の専門である国際法というのは、国際社会における国同士の付き合いを円滑にするために作られた国際社会共通のルールです。
私はその中でも国家間の経済関係を規律・調整する国際経済法を研究対象としてきました。
具体的には、
・途上国と先進国との経済格差に由来する諸問題(南北問題)
・資源の持続可能な利用と保全とをどのようにして両立させるのか?
・経済のグローバル化における環境や人権など普遍的価値をどのようにして実現していけるのか?
といったことについて探求しています。
また、現在所属しているサステナビリティセンターや地域創造学環では、SDGsや脱炭素といったグローバルな課題を地域(ローカル)でどのように解決していくのかについて、地域のみなさんとともに取り組み、研究成果の社会への還元とともに、実践で得た知見を研究に反映させていきたいと考えています。
そして、静岡大学・発酵とサステナブルな地域社会研究所(発酵研)のメンバーとして、<食と農>をテーマに、食料危機、SDGs、脱炭素、食料安全保障などグローバルな課題に、日本あるいは地域などがローカルレベルでどのように向き合うべきなのかについてのリサーチも進めているところです。
授業紹介
地球環境問題と法&農村・森林の環境と法
地球環境問題と法
この授業では、地球温暖化や自然・遺伝資源の利用と保全に関する環境条約や関連する国内法令について学び、SDGs・気候危機などのグローバルな環境課題にどう向き合うかを考えられるようになることをめざします。
文理やコースの別を問わず、大学生として知っておきたい地球環境に関する教養的な知識を身につけられる授業です。
農村・森林の環境と法
この授業では、農村や森林の環境や生物多様性の維持・保全、農産物・林産物の国際貿易など経済活動に関する国際条約や国内法について学び、農村・森林の3つの持続可能性-環境の持続可能性、経済の持続可能性、社会の持続可能性-について多角的かつ包括的な理解ができるようになることをめざします。
生命圏循環共生学コースにおける文系の専門科目です。
そのほか、バイオエコノミー概論、国際・地域の安全と法、人間の尊厳と人権などのオムニバス科目も担当します。
受験生へのメッセージ
環境問題というのは、本学部の特長である文理融合型の学修のメリットを最大限に活かすことができる分野です。環境問題を文系・理系両面から学び、グローバルな視野を身につけつつ、教室での学修だけでなく、大学を飛び出して、地域の環境問題などの社会課題に取組むさまざまな人たちと交流しながら、
楽しく、真剣に、ともに学んでいきましょう!