平井 浩文

Hirai Hirofumi

生命圏循環共生学コース

環境生物化学

静岡大学教員DB

研究室URL 1

研究紹介

⾃然界にて⽊材は、⽊材腐朽菌と呼ばれる一群のキノコ(微生物)で腐朽・分解されており、その中でも白色腐朽菌は木材中の主要成分であり、難分解性芳香族高分子であるリグニンを高度に分解出来る微生物であり、一説には、白色腐朽菌の出現により、石炭紀の終焉を引き起こしたとも言われている程、重要な微生物である。この様に書くと難しく感じるかもしれないが、シイタケ、ヒラタケ、エリンギといったキノコが白色腐朽菌であり、実は身近な存在である。また白色腐朽菌は各種発酵能を有しており、白色腐朽菌を木材に接種すれば、理論上、バイオ燃料やプラスチック原料が製造可能である。そこで、この白色腐朽菌を使い、カーボンニュートラルな素材である木材よりバイオ燃料やプラスチック原料を製造する技術開発を行い、地球温暖化抑制に貢献出来る研究を展開している。さらに、白色腐朽菌は異物代謝能に優れていることから、本菌による各種環境汚染物質の分解・無毒化についても検討しており、環境に優しい汚染環境浄化技術に関する研究も展開している。

授業紹介

環境再生科学

産業革命以降、人類は生活を豊かにするために様々な科学技術を発展させ、無数の人工化学物質を大量に生産し、利用を続けてきた。しかしながら、これらの化合物は元々地球上に存在しなかった化合物であり、また、元来地球上に存在した化合物であっても大量に環境中に放出されてしまったため、地球環境の有する自浄作用では対応出来ず、様々な化合物が環境中に蓄積し、環境汚染を引き起こしてしまった。地球温暖化、オゾン層破壊、生態系破壊、公害・環境汚染はその最たる例である。本講義では、これら環境問題を科学的に解説し、なぜこの様な環境問題が起こったのか?、その社会的背景を知り、その化合物がどの様なメカニズムで環境を破壊したのか理解することで、今後、サステナブルな地球環境を構築するためにどの様な方策が必要か、科学技術的要素から政策・法律に関する要素も含めた『多面的に考える(解決する)能力』を身につける。

受験生へのメッセージ

世界人口は増加の一途をたどり、食料・資源価格の高騰、奪い合いは不可避の状況です。一方、日本の人口は減少し続け、2050年には人口が一億人を割り込み、輸入購買力の低下は不可避と言われております。さらに地下資源がない日本では『科学技術力』が生命線ですが、その科学技術力も低下しており、このまま行けば、正直、日本の未来は間違いなく暗い、ということが容易に推測されています。この様な日本を救うためにも、本学部で学ぶ内容は非常に重要です。是非、本学部へ入学し、日本を救ってください!期待しています!

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